Q.派遣法改正のポイントは?
A.
2004年3月1日に施行されました今回の法改正では、以下の4点が主なポイントとなります。
【派遣期間の制限緩和】
・ 26業務
→制限無し(派遣としての就業を派遣スタッフ自身が望む限り)
・ 自由化業務
→最長3年(1年超の場合、派遣先事業所の従業員の過半数で組織する労働組合などにその期間を通知し、意見聴取する義務あり)
・ 育児・介護休業者の代替業務派遣
→育児・介護休業者の復帰(引き継ぎを含む)までその休業者の業務への受け入れが可能。
【物の製造業務の解禁】
派遣受入期間は最長1年に制限
(2007年2月末まで。それ以降は自由化業務と同等の扱い)
【派遣先による直接雇用措置】
・ 26業務・育児・介護休業者の代替業務派遣
→ 3年を超えて受け入れている派遣スタッフと同種の職種に、従業員を雇入れようとする際はこの派遣スタッフへ雇用契約の申し込みをしなければならない。
・ 自由化業務・物の製造業務
→ 1年以上3年までの間、継続して受け入れた派遣スタッフと「同一の業務」に、派遣先が従業員を雇入れようとする際には、この派遣スタッフを優先的に雇入れるよう努めること(努力義務)
派遣先が派遣期間制限を越えて派遣スタッフを受け入れようとする場合、希望する派遣スタッフに雇用契約の申し込みをしなければならない。
・ 違反した場合
→指導・助言、雇用契約の申し込み勧告、企業名公表の措置有り。
【紹介予定派遣の法律上の明文化】
同一の派遣スタッフの受入期間は最長6ヶ月
派遣受け入れ開始前の面接・履歴書の送付・派遣受け入れ開始前および派遣期間中の求人条件の明示、派遣期間中の求人・求職の意識確認や採用内定が解禁
Q.26業務と自由化業務が混在する場合の扱いはどうなりますか?
A.
これまでは、一人の派遣スタッフがいわゆる26業務の業務と自由化業務の両方を行う場合、自由化業務として受け入れることとされていましたが、今回の改正では、26業務に付随して行う自由化業務の割合が業務全体の1割以下であれば、26業務に付随して受け入れられるようになりました。
この場合、派遣契約時に以下の項目を定める必要があります。
・ 26業務と自由化業務のそれぞれの業務内容
・ それぞれの業務の1日当たり、または1週間当たりの就業時間数あるいはその割合
Q.「同一の業務」の考え方を教えてください
A.
自由化業務では、係・課・グループなど名称にとらわれずに、実態として仕事内容の指揮命令者がいる「組織の最小単位」で行われる業務をまとめて「同一の業務」と考えます。
また、組織の最小の単位が異なると「同一の業務」とはなりません。自由化業務については、「同一の業務」で受け入れ期間をカウントし、「継続して」受け入れられる期間は意見聴取することによって最長3年までとされています。
26業務については、派遣法の第1号〜第26号に定められている業務内容と同じかどうかが、「同一の業務」の判断のポイントとなります。
なお、26業務では「雇用契約の申し込み義務」が生じる場合に「同一の業務」の考え方が重要となります。
Q.「継続する期間」の考え方を教えてください
A.
派遣法における「継続する期間」とは、派遣スタッフを受け入れていない期間が3ヶ月を超えない場合は、派遣スタッフの受け入れが「継続」していることになります。
Q.「26業務」の受け入れの際の留意点を教えてください
A.
まず、受け入れを希望する業務と求める派遣スタッフのスキルなどを詳細かつ具体的にする必要があります。26業務は、専門的な知識・技術・経験を必要とする業務、または特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務とされています。
派遣スタッフの受け入れ期間については、派遣スタッフが派遣として働くことを希望するかぎり制限はありません。
但し、受け入れ期間が3年を超えた場合は、雇用契約の申し込みの義務(26業務で3年を超えて派遣スタッフを受け入れている場合、その業務と同種の業務を主として行う従業員を雇おうとする際は、この派遣スタッフに対して雇用契約の申し込みをする)が発生することがありますので、注意が必要です。
Q.「自由化業務」の受け入れの際の留意点を教えてください
A.
自由化業務の場合、法律で派遣スタッフ受け入れ期間の上限が1年、あるいは意見聴取を行うことで最長3年と定められていますので、その範囲内で受け入れ期間を設定する必要があります。ただし、1年を超えて受け入れを予定する場合は、意見聴取が必要になります。
また、派遣法では受け入れ可能な日を超える、つまり法律違反となる日を「派遣期間制限に抵触する日」と呼び、派遣契約の前に、派遣先は派遣会社に対して「派遣期間制限に抵触する日」を通知することが義務づけられています。
Q.日数限定業務の派遣期間を教えてください
A.
週末や月末などに発生する業務に派遣スタッフを受け入れる場合、受け入れ期間に制限はありません。ただし、恒常的(例えば月〜金)に行われている業務の一時的(例えば毎週末)な業務量増加に対応する業務は該当しません。
日数限定業務と認められるためには、派遣先の一般の従業員の所定労働日数に比べて半分以下の就業日数で、かつ月に10日以下ということが条件になります。
なお、派遣契約時には以下の3項目を派遣契約書に記載することが義務づけられています。
・日数限定業務に該当する旨
・その業務が1ヶ月に行われる日数
・派遣先における一般の従業員の1ヶ月の所定労働日数
Q.育児・介護休業者の代替要員の派遣期間を教えてください
A.
今回の法改正で、派遣先の従業員が育児休業や介護休業を取得している間、その代替要員として派遣スタッフを受け入れる場合、その休業期間が終了して引き継ぎが終わるまで派遣スタッフを受け入れることができるようになりました。また、物の製造業務の場合も同様の取り扱いとなります。1年を超えて受け入れる場合も、労働者の過半数代表者などへ意見聴取をする必要はありません。
Q.事前に定めておくべき派遣契約の法定事項を教えてください
A.
・ 派遣スタッフの従事する業務内容
・ 派遣スタッフの従事する事業所の名称・所在地
・ 派遣先の指揮命令者
・ 派遣期間・就業日
・ 派遣スタッフの就業の開始および終了の時刻・休憩時間
・ 安全衛生に関する事項
・ 派遣スタッフからの苦情の処理に関する事項
・ 派遣契約の解除にあたって派遣スタッフの雇用の安定をはかる措置
・ 紹介予定派遣に関する事項(紹介予定派遣の場合)
・ 施行規則に定める事項
派遣元責任者、派遣先責任者に関する事項(部署、役職、氏名、電話番号)休日・時間外労働に関する事項(就業日や就業時間以外に就業させることができることを定めた場合の日数、時間)
Q.事派遣契約の中途解約について教えてください
A.
派遣契約期間中に派遣先の都合によって派遣スタッフの受け入れを中止にする場合、派遣契約の中途解約の問題が生じる可能性があります。
派遣先指針では、派遣先の都合で契約を解約する場合、派遣先が関連会社での就業を斡旋するなど、新たな就業機会を確保するようにはからなければならず、新たな就業先が斡旋できない場合は、派遣契約解除予定日の少なくとも30日前に派遣会社に予告をするか、派遣スタッフの30日分の賃金相当額を速やかに補償することとされています。
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